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東証障害、売買停止後も内部で約定発生 - マニュアル誤記載も

直接的な原因について、これまで「メモリの故障」と説明してきたが、東証ではメモリカードに読み書きできなくなる部品故障だったと断定。製造ロットによる不良ではないとしている。同社では故障したメモリを搭載したマザーボードを障害発生当日に交換。その後正常に動作しているという。

システム面における問題として、ネットワークの遮断により市場における実質的な売買は停止したものの、共有ディスク装置の障害時にアローヘッドにおいて売買を停止するしくみが用意されていなかったことが、再開に向けた手順を増加させたと分析。

運用面でも、障害による売買停止後の再開について、ルールが整備されておらず、市場参加者との合意がない状態だった。

再発の防止に向けて同社は、共有ディスク装置の切り替えに関して、すでに設定値の見直しや点検を実施しているが、共有ディスク装置を切り替える手段の整備などを進めている。共有ディスク装置以外についても、売買ができなくなるケースの特定を急ぎ、対応手順を整備する方針。

また取り引き参加者やシステムベンダーなども参加する再発防止策検討協議会を設置。2021年3月を目処に議論の上でルールの整備を進めていく。

(Security NEXT - 2020/10/20 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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