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米政府、北朝鮮関与「BeagleBoyz」に注意喚起 - 金融機関狙う「FASTCash 2.0」を展開か

攻撃対象への侵入に成功すると、侵害した状況を永続化させ、より高いアクセス権限の取得を目指し、活動を展開。攻撃に利用するツールは複雑で、情報収集やアクセス経路の確保、セキュリティ対策の回避などを行う。

セキュリティ対策や監視による検出を回避するため、資格情報の悪用やツールの無効化、暗号化、外部サービスの中継、ファイル偽装、ログの削除、タイムスタンプの変更など、あらゆる手段を用いていた。

また「CROWDEDFLOUNDER」や「HOPLIGHT」といったトロイの木馬を利用。常駐する正規の管理ツールも悪用しており、「PowerShell」を好んで使用する傾向が見られたという。

さらにインターネットに公開されていない「ATMスイッチ」のアプリケーションサーバや「SWIFT」の端末に対しては、ネットワークプロキシとして動作するトネリングツール「VIVACIOUSGIFT」「ELECTRICFISH」などを介してアクセス。「FASTCash」を用いて不正な送金トランザクションを処理していた。

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「BeagleBoyz」による侵害の概要(画像:CISA)

(Security NEXT - 2020/08/31 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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