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2021年度下半期、標的型攻撃対応で62件の緊急レスキュー実施

情報処理推進機構(IPA)のサイバーレスキュー隊「J-CRAT」では、2021年度下半期に247件の標的型攻撃に関する相談を受け付け、62件に対して緊急レスキュー支援を実施した。

同機構では、標的型攻撃による被害の低減を目指し、2014年7月よりサイバーレスキュー隊「J-CRAT」の活動を展開。2021年度下半期における対応状況を取りまとめた。

相談件数は247件で、同年上半期の128件から2倍近く増加した。レスキュー支援も上半期の41件を大きく上回る62件。このうち6件については、隊員を現地に派遣、支援し、56件についてはリモートにて対応した。

2021年度全体では375件となり、2020年度の406件を下回るが、下半期だけで見ると相談件数、レスキュー件数のいずれも2020年度を上回るペースで推移している。

2021年度下半期の具体的な状況を見ると、マルウェア「LODEINFO」を用いた諜報目的の攻撃が引き続き観測された。

同マルウェアを用いた攻撃は、2019年12月以降展開されており、安全保障、国際政治、外交、メディア分野において、組織や個人のメールアドレスを問わず標的型攻撃メールが着信している。文面を入念に作り込んでおり、内容を信じて添付ファイルを開いてしまうケースがあとを絶たないという。

(Security NEXT - 2022/07/19 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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