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データ保護の責任所在 - 日本とアジア地域にギャップ

アジア太平洋地域において、国内と海外ではデータを保護する責任の所在についてギャップが見られ、日本ではユーザー自身にあると考える割合が高い傾向が見られた。

米F5 Networksが、タブレットまたはスマートフォンを利用するアジア太平洋地域8カ国4100人のコンシューマーを対象に3月25日から4月13日にかけて調査を実施し、結果を取りまとめたもの。国内からは400人が回答した。

自身のデータを保護する責任の所在はユーザー自身にあると回答した割合は、日本は42%。調査対象国のなかで唯一「ユーザー自身」とする回答がもっとも多かった。他国ではサービスプロバイダ、あるいは政府との声が目立ち、地域全体では、回答者の43%が企業、32%が政府と回答した。

より良いユーザー体験を得るために個人情報を共有してもよいとする割合は、日本は43%。地域の平均である69%を下回る。特に中国では82%、続くインドネシアが79%と高い値を示した。

国内では大手モバイル決済サービスの不正アクセスなどを例に挙げ、規模が大きい侵害について認知状況を調べたところ、全回答者の27%は規模の大きいセキュリティ侵害を認識していないと回答した。侵害を受けたアプリケーションの使用を中止した回答者は4%と1割に満たない。

一方、企業におけるデータ保護の能力に対する信頼感は全体的に下がっており、特にソーシャルメディアに対する信頼感は2年前の調査から19ポイント低下していたという。

(Security NEXT - 2020/08/27 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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