ランサム「WannaCrypt」は「CryptXXX」亜種 - 標的型攻撃ではなく無差別攻撃
ネットワーク内で脆弱な端末へと感染を広げるワームの機能も備えたランサムウェア「WannaCrypt」への懸念が高まっている。セキュリティベンダーでは復旧ツールの開発に取り組んでいる。

「WannaCrypt」の画面(画像:シマンテック)
「WannaCrypt」は、感染すると端末内のファイルを利用できないよう暗号化し、復旧を条件に金銭を要求。さらに7日後にはファイルを削除し、永久にファイルが失われるとしてBitcoinを支払うよう迫る。
米Symantecによれば、同ランサムウェアは「CryptXXX」ファミリーにおける新型の亜種だという。すでに複数の組織において被害が確認されているが、同社は現状確認されている感染活動について、不特定多数のユーザーに対してマルウェアを無差別に送りつけるキャンペーンであり、特定の企業を狙ったいわゆる「標的型攻撃ではない」と指摘している。
同社は、ランサムウェアへ感染した場合も金銭を支払わないよう推奨。「WannaCrypt」に対応した復号化ツールは、現状提供されていないが、同社では、開発を進めているとしている。
(Security NEXT - 2017/05/15 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
3割がセキュ投資増額、56.3%で被害経験 - IDC調査
巧妙化するランサム攻撃、被害の多くが「VPN機器」脆弱性に起因
ランドブレインのランサム被害、総務省3事業でも個人情報流出の可能性
グループ従業員のID管理サーバがランサム被害 - 共英製鋼
「SAP」を狙うサイバー攻撃、事業停止のリスクも - 利用企業は早急に確認を
米政府、Fortinet製品利用者に注意喚起 - 3月よりAPT攻撃を観測
公共事業受託事業者のランサム被害、流出範囲特定で難航か
【特別企画】予算や人材不足の中小企業でもあきらめない! - マルウェア被害の縮小化
VPN脆弱性突かれてランサム被害、情報流出は確認されず - 伯東
米政府、マルウェア「TrickBot」展開する標的型攻撃で注意喚起