Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「CryptXXX」が進化、LAN上の共有フォルダをスキャン - データ窃取機能も

ランサムウェアの「CryptXXX」が、バージョンアップを繰り返している。最新版では、共有フォルダに対する攻撃にくわえ、情報を窃取する機能なども追加していた。

Proofpointによれば、同マルウェアは4月以降アップデートを繰り返しており、4月29日に「同2」へバージョンアップ。さらに5月16日には2度目のメジャーアップデートで「同3」をリリースした。さらにマイナーバージョンアップにより、同月下旬の段階で「同3.1」となっている。

最新版では、ネットワーク共有を暗号化する機能を搭載。ファイル共有プロトコルの「SMB」で利用する445番ポートをスキャンニング。ローカルネットワークの共有フォルダへみずからアクセスし、ファイルを暗号化する機能を備えていた。

また端末から認証情報などを窃取する機能を実現するライブラリ「StillerX」をダウンロードする機能を搭載。暗号化のリスクだけでなく、取得された情報が売却されたり、標的型攻撃などへ用いられる危険もあるとして、同社は注意を呼びかけている。

新バージョンでは従来と異なる拡張子「.cryp1」を使用しており、「CryptXXX 2」「同1」向けにリリースされた復号化ツールでは復元できない。トレンドマイクロでは、同社のファイル復号ツールにおいて、旧バージョンを含む「CryptXXX 3」への対応を表明している。

(Security NEXT - 2016/06/07 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

タイ子会社でサーバや端末がランサム被害 - ダイヤHD
米子会社がランサム被害、影響など詳細を調査 - 天龍製鋸
工作機械メーカーのオークマ、ドイツ子会社でランサム被害
SonicWallのクラウドバックアップに攻撃 - FW情報が漏洩
監視カメラやNASを狙う「Mirai」感染活動を引き続き観測 – JPCERT/CC
委託先がランサム被害、ECサイト利用者に影響 - アテックスHD
ランサム攻撃によりサーバやPCが被害 - 建設資材機械設備メーカー
工場向けMOMシステム「DELMIA Apriso」脆弱性 - 米当局が悪用に注意喚起
「情報セキュリティ白書2025」PDF版を先行公開 - 書籍は9月30日発売
ランサム被害が発生、製品出荷などに影響 - 業務用加湿器メーカー