ユーロポールがボットネット「Ramnit」のインフラを押収
欧州刑事警察機構による法執行により、ボットネット「Ramnit」を構築していた犯罪グループが所有するサーバなどのインフラが押収された。
今回の法執行は、ユーロポールをはじめ、Microsoftやシマンテックなどベンダーの協力により実行されたもの。シマンテックによれば、Ramnitボットネットを構築し、情報窃取などの犯罪行為を繰り返していた組織は5年以上にわたって活動を続けており、少なくともこれまでに320万台以上のコンピュータに被害を与えていたという。
同マルウェアは、リムーバブルメディアを介して拡散するワームとして2010年に登場した。その後進化を続け、2011年5月にソースコードが流出した「Zeus」のモジュールを取り入れることで大幅に機能を強化。感染端末におけるウェブの閲覧情報やCookieの窃取、端末内のファイルを外部送信、リモート接続などの機能を備えている。
被害は世界中に広がっており、多数の国や地域で感染が確認されている。なかでもインドやインドネシア、ベトナム、バングラデシュなどアジア圏で目立っている。
現時点においても、「Ramnit」に、少なくとも35万台が感染していると見られる。シマンテックでは、セキュリティ対策ソフトによる対策にくわえ、駆除するためのツール公開するなど、引き続き注意を呼びかけている。
(Security NEXT - 2015/02/27 )
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