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アジア圏を狙った標的型攻撃が2009年から発生中、国内で感染も - トレンドがレポート

トレンドマイクロは、アジア圏を対象とした標的型攻撃が発生しているとしてレポートを取りまとめた。日本国内での感染も確認されている。

同社が調査を実施したのは、細工したファイルをメールで送り付ける標的型攻撃で、Adobe ReaderやAdobe Flash Playerの脆弱性4件やExcelの脆弱性1件を悪用。誤って開くと不正プログラム「BKDR_IXESHE」が作成され、同マルウェアによりプロキシツールで通信先を隠蔽しながら外部へデータを送信するという。

標的となる組織内の感染端末をコマンド&コントロールサーバとして利用するのが特徴で、同社では60台のC&Cサーバを確認。感染地域は米国と台湾を中心にあわせて4割以上にのぼり、日本国内でもわずかながら検知されている。

また同社では攻撃が少なくとも2009年7月より発生していることを把握しており、修正方法が存在しない脆弱性を狙う「ゼロデイ攻撃」も展開していた。

攻撃対象は、東アジア圏の政府機関や台湾の電機メーカー、ドイツの電気通信事業会社。攻撃元として、中国の犯罪集団との関係性を示す証拠が残っていたものの、拠点の特定は困難だったという。

(Security NEXT - 2012/05/31 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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