NII越前功准教授、ディスプレイ盗撮防止技術を開発 - 実態物への応用も可能
越前功准教授
国立情報学研究所(NII)の越前功准教授は、ディスプレイに表示された画像の盗撮を防止する技術をあらたに開発した。個人情報や機密情報の漏洩対策や著作権保護など応用できるという。
越前准教授が開発したのは、人の可視域とデジタルカメラのイメージセンサーにおける感度の違いを利用し、液晶ディスプレイの盗撮を防ぐ技術。
盗撮防止のしくみ(図:NII)
人の視覚には影響を与えない近赤外線を利用しており、デジタルカメラで撮影した場合に限りノイズが映り込み、ディスプレイの表示内容が画像として残ることを妨害する。
既存のディスプレイの前面に「盗撮防止ユニット」を設置するだけで利用することが可能。
通常画像(左)と盗撮防止ユニット利用時の画像(右)
さらに同技術を応用することでディスプレイの画像に限らず、美術品や工場内設備をはじめ、実態物の盗撮防止など広範囲に応用できるという。
同准教授は2009年9月、近赤外線の光源をスクリーンの背面に設置することで、人の視覚に影響を与えず、盗撮映像へノイズを付加する新技術の開発に成功。今回ディスプレイの盗撮防止技術に応用した。
(Security NEXT - 2011/07/05 )
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