Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

攻撃から日本を守った「言語の壁」、しかしガラパゴス化も

サイトの改ざん被害、被害に注目するだけでなく足下の確認を

さらに同氏は最近拡散している「Gumblar」について触れた。同ウイルスは、FTPアカウントを盗み、それら情報を悪用してさらにウェブサイトを改ざんすること拡散するもので、一部では「GENOウイルス」などとも呼ばれている。

同氏は同ウイルスの厄介な点として、検知を困難にするJavaScriptの難読化や、ドロップされるウイルスが変化する点など挙げたが、さらなる問題として、ISPやASPがFTPアクセスを正規なアクセスか不正アクセスか判断するのが難しい点を指摘した。

こうしたウイルスへ対策を進めるにあたり、関係者がひとりひとりが意識を持って対応していくことが重要とし、一般的なユーザーについては、ソフトウェアの脆弱性を解消しておくことや、セキュリティ対策ソフトを適切な利用など対策を紹介した。

また利用するサイトによっては、最後にログインした日時など表示されるが、こうした情報に注目することで、不審な動作に気が付くことができるなど意識向上を訴えている。

ウェブサイトの運営者は、ウェブサイトが意図したものになっているか、確認したり、アカウントの適切な運用など促した。関連する組織も情報を密に交換するなど、体制整備についても重要としている。

現在マルウェアは、拡散性を持つものと、指向性を持つものの二極化が見られるが、今後融合するなどさらに悪質になる可能性があり、今後はランゲッジバリアも弱くなっていくと懸念を示した。

その上で被害に遭ったサイトに注目するだけでなく、自分たちのコンピュータによってそういう攻撃がなされる可能性があることもあることを意識していく必要があると対策を呼びかけた。

(Security NEXT - 2009/06/29 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

児童写真入りデジカメ紛失、宿泊学習後に気付く - 立山町
「ぐるなび」で不正ログイン - 対象会員のPWリセットを実施
登録者にフィッシングメール、メアド流出か - フォトクリエイト
「Apache Tika」のPDF解析に深刻な脆弱性 - 早急に対応を
露攻撃グループ、「Cisco IOS」旧脆弱性を悪用 - 制御システムにも関心
「Cisco IOS」脆弱性、公表から7年後も攻撃が継続
サーバに侵害の痕跡、個人情報流出の可能性 - 日本プラスト
国交省のコンテナ物流システムがスパムの踏み台に - 情報流出なし
楽天モバイルに行政指導 - 不正ログインで「通信の秘密」漏洩
iPhoneやMacなどApple製品の脆弱性悪用に注意喚起 - 米当局