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攻撃から日本を守った「言語の壁」、しかしガラパゴス化も

高機能化する携帯電話が次のターゲット

また同氏は将来の脅威として、携帯電話やスマートフォンについて取り上げた。携帯電話向けのマルウェアの発生数は400程度と比較的穏やかな状況としながらも、遅かれ早かれ攻撃が増加すると予測している。

背景には、機能の多様化やコンピュータと同等の機能を搭載している点が挙げられ、さらに同社では電波を通じて感染が広がるため、同社では隔離された環境で調査を進めているなど、ワイアレスで感染する携帯電話による感染の特徴を解説している。

攻撃から日本を守った「言語の壁」、しかしガラパゴス化も

今回の記者懇談会では、国内のセキュリティ状況について、JPCERTコーディネーションセンター理事の真鍋敬士氏が講演を行った。

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インターネットは国境なく接続できるため、マルウェアの脅威そのものに違いはないとしながらも、同氏は、ここ10年日本は「幸運な状況」にあったという。フィッシングサイトにおいて違和感がある日本語であったり、ラブレターワームが英文であるなど、この言葉の差異「ランゲッジバリア」が防御に役立った。

しかしながら、こうした状況がガラパゴス化も進めてしまった理由でもあるとも説明。今日は金銭を目的とした攻撃に移行しており、高度な攻撃ではないものの、標的型攻撃が発生しているほか、また未修整の脆弱性が最初に利用される状況が生まれている。

(Security NEXT - 2009/06/29 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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