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メールの送信ミスや情報漏洩を防ぐ新技術 - 富士通研究所

富士通研究所は、メールに起因した外部への情報漏洩事故を防止する対策技術を開発したと発表した。

今回開発されたのは、フィルタリングや機密メールの検出技術を組み合わせた、メールに特化した情報漏洩対策ソリューション。同社では今回の技術開発にあたり、メール送信における漏洩対策レベルを8段階に分類。複数の対策レベルへ対応した。

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同社ではL1からLMまで対策レベルを切り分け、新技術で黄色(L3~L5)および赤(L6、LM)へ対応した。

メールフィルタ機能では、企業や組織のルールに照らし合わせたメール送信のポリシーを設定することが可能。具体的には、危険性が高いアドレスへの送信に関して赤や黄色といった目立つ配色で注意を促したり、再確認なしには送信できないよう設定することができる。

また送信頻度が高い宛先については、再確認しなくても送信可能としたり、頻度が下がった場合には再び再確認を求めるなど、ユーザーの利用状況に応じた対策が可能だという。こうした条件はXMLにより設定でき、最新のポリシーについてRSSを用いて利用者に配信できる。

さらに機密文書の特徴「コンテンツシグネチャ」を自動的に抽出し、類似性を比較する技術を開発。あらかじめ機密情報を登録しておくことで、誤ってメールへ流用した場合に検出し、外部への漏洩を防止する。

今回開発された技術は、富士通グループの一部へすでに導入されており、今後製品化を進める。またPCの紛失対策をはじめとする他セキュリティ技術との連携など展開していく予定。

(Security NEXT - 2009/03/17 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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