Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

オンラインゲーム関連の不正プログラムが増加傾向 - トレンドマイクロレポート

トレンドマイクロは、4月のウイルス感染被害報告および不正プログラムの収集データを取りまとめた。USBメモリ経由で感染を広げるウイルスが定着する一方、オンラインゲーム関連の脅威がまん延する兆しを見せている。

同社によれば、4月の被害報告数は3450件で、3月の4029件から減少した。しかし、USBメモリのオートラン機能を悪用して感染を広げるウイルス「MAL_OTORUN1」が3カ月連続で1位に入るなど、リムーバブルメディア経由の感染が定着しつつあることがうかがえる。

また同社では、今回より悪意あるサイトを巡回し不正プログラムを収集するハニーポットシステム「Web Crawler」で集めた検体を分析結果についても発表しており、延べ取得数、ユニーク数いずれもアドウェアの活動が活発で、全体の30%以上を占めていることがわかった。

最も多かったのは、特定のオンラインゲームを配布するためのプログラム「ADW_TRYMEDIA.IF」。悪意あるサイトにアクセスすると気付かぬうちにダウンロードされる。

感染するとレジストリを改変され、ゲームを自動的に起動するほか、外部と通信して勝手にポップアップを表示するという。報告数ランキングでも「TSPY_ONLINEG」が6位に入るなど、オンラインゲーム関連の脅威が増加しており、ユーザーは不審なサイトやパスワードの管理などに注意するよう求めている。

4月に同社が発表したウイルス被害報告やWeb Crawlerの取得検体数のランキングは以下のとおり。

ウイルス被害

1位:MAL_OTORUN1
2位:JS_IFRAME
3位:BKDR_AGENT
4位:TROJ_VUNDO
5位:TROJ_WANTVI
6位:TSPY_ONLINEG
7位:WORM_AUTORUN
8位:VBS_SOLOW
9位:ADW_REWARDNET
9位:TROJ_FINEART

Web Crawlerの取得検体数

1位:ADW_TRYMEDIA.IF
2位:TROJ_DROPPER.LXZ
3位:ADW_MOKEAD
4位:WORM_NUWAR.AH
5位:ADW_TRYMEDIA.HM

(Security NEXT - 2008/05/08 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

2023年上場関連企業による個人情報事故は175件 - TSR
個人情報漏洩時の謝罪対応、約3割がマニュアル化
自治体におけるマイナンバー取扱状況を公表 - 個情委
Pマーク事業者の事故報告は3048件 - 前年度比約15%増
「サイバーセキュリティ」認知度5割届かず - 3割弱が対策未実施
テレワークで機密情報の特例持出が増加 - ルール遵守、半数近くが「自己確認」のみ
2021年度の個人情報漏洩などの報告は6000件弱 - 4件に1件が不正アクセス
国内上場企業が優先対処したいリスク、上位に「サイバー攻撃」
中小企業の3分の1、直近3年間のセキュ投資ゼロ - 「必要性を感じない」
ソフト全般「脆弱性」対策の必要性、PC利用者で約6割が認知