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トレンドマイクロ、情報漏洩対策ソリューションを発売 - 今度は「内部の脅威」へ対応

トレンドマイクロは、情報漏洩対策ソリューション「Trend Micro LeakProof 3.0」を5月30日より発売する。

同社では新製品発表に伴い、メディアを対象とした説明会を新宿で実施した。同社マーケティングプログラムマネージャーの小林伸二氏は、日本国内における情報漏洩の被害額が6000億円規模であると指摘。外部からの侵入対策だけでなく、内部からの漏洩対策が求められていると市場を分析した。

続いてプロダクトマーケティングマネージャーの横川典子氏が製品を解説。同社では、ウイルス対策ソフトなど外部の脅威から内部を防衛する製品を中心に扱ってきたが、2007年10月に情報漏洩対策製品を開発する米Provillaを買収。今回最新版を投入することにより、内部の脅威へ対応するセキュリティソリューションへの本格参入を果たす背景を説明した。

同製品は、「LeakProof DataDNA サーバ」とクライアントPC向け監視ソフト「LeakProof Anti-Leak クライアント」で構成されている。

特定フォルダや特定の単語が含まれるファイルなど管理者が指定したファイルに対し、独自にファイルの特徴を示すフィンガープリントをサーバが作成。持ち出し禁止などポリシーを設定しておくことで、USBメモリなどの外部メディアやメール、FTP、HTTP経由で情報が外部へ送信される際、フィンガープリントと比較して機密情報の持ち出しであるかチェックし、漏洩を防止する。

フィンガープリントファイルは、1ファイルあたり1Kバイトと軽量なのが特徴。サーバで作成したフィンガープリントをクライアントへ配布し、クライアントPC側で機密ファイルの判定を行うため、オフラインでも漏洩を防止できる。WordやExcel、PDFのほか、CADファイルやプログラムのソースコード、TIFFファイルなど幅広く対応する。

文書ファイルについては、テキストから特徴的な単語を抽出し、フィンガープリントを作成するため、ファイル内容の一部をコピーし、別のファイルを作成した場合も、同様の特徴を持ったファイルに対して漏洩を防止できる。

最新版では、ファイルを暗号化することを条件に外部媒体へコピーを許可することが可能。画面キャプチャを禁止することができるほか、社外向けPCと社内向けPCに別々のルールを設定することができる。また違反時に表示する警告画面のカスタマイズすることが可能。

同社では、1000クライアントまで利用できるサーバと100クライアントのライセンスをセットとし、割引価格で提供する「LeakProofお試しキャンペーン」9月30日まで実施する予定。

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(Security NEXT - 2008/04/14 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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