Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「CSVファイル」用いた標的型攻撃、4月以降も - 複数攻撃手法を併用

「テキストファイルは安全」との先入観につけ込み、「CSVファイル」を用いる標的型攻撃が2018年第1四半期に確認され、本誌でも取り上げたが、4月以降も同様の手法を用いた攻撃が発生している。攻撃者は「CSVファイル」のみならず、攻撃対象の環境にあわせて複数の手法を用いていた。

4月に入り、「CSV(comma-separated values)」形式のファイルを悪用していたのは、トレンドマイクロが2017年7月より「ChessMaster」として追跡している攻撃グループ。「APT10」「menuPass」「StonePanda」「Red Apollo」「CVNX」「POTASSIUM」といった別名で呼ばれる攻撃グループと同一グループと見られている。

「ChessMaster」は、これまでも遠隔操作が可能となる「リモートアクセスツール(RAT)」といったマルウェアの感染を狙い、細工した文書ファイルをメールで日本国内の組織へ送りつける標的型攻撃を展開している。

おもなターゲットは、政府機関、学術研究者、報道機関、テクノロジー系企業、マネージドサービスプロバイダなどで、機密情報の窃取を目的に活動していると見られている。

(Security NEXT - 2018/06/20 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

J-CSIP、2023年4Qは脅威情報15件を共有 - 巧妙なフィッシングの報告も
先週の注目記事(2024年2月25日〜2024年3月2日)
Windowsのゼロデイ脆弱性「CVE-2024-21412」、昨年12月下旬より悪用
「セキュリティ10大脅威2024」 - 個人の脅威は順位表示を廃止
インシデント件数が約1割増 - 「スキャン」報告が倍増
国内組織狙う標的型攻撃 - 対象製品利用者は侵害有無の確認を
J-CSIP、24件の脅威情報を共有 - 標的型攻撃は5件
米政府、脆弱性「Citrix Bleed」についてガイダンスを公開
「Citrix ADC/Gateway」にゼロデイ脆弱性 - 標的型攻撃による悪用も
東大教員PCが標的型攻撃でマルウェア感染 - 対策ソフトは検知せず