Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

なくならない「WannaCrypt」の検出 - 国内で少なくとも1900台が脆弱性を放置か

2017年5月に感染が拡大したワーム機能を備える「WannaCrypt」だが、その後も毎月2000台前後の端末から検出されていることがわかった。根本的な原因となる脆弱性を修正しておらず、繰り返し攻撃を受けている可能性もある。

「WannaCrypt」は、マイクロソフトが同年3月に修正した「SMB v1」の脆弱性を悪用して感染を拡大するワーム機能を備えたランサムウェア。「WannaCry」や「WannaCryptor」「WanaCrypt0r」「Wanna Decryptor」「WCry」といった別名でも知られる。

トレンドマイクロによれば、攻撃が発生した2017年5月に同社製品の利用者の3100台から同ランサムウェアを検出したが、その後減少は見られるものの、毎月一定数の端末より同ランサムウェアが見つかっており、攻撃から約半年が経過した11月の時点でも1900台から検出されたという。

いずれも暗号化による被害の発生前にファイルが検出されたもので、「WannaCrypt」による実質的な被害は発生していないと見られるが、侵入する原因となる脆弱性が修正されていない状態だと見られる。

20180110_tm_001.jpg
「WannaCrypt」検出数の推移(グラフ:トレンドマイクロ)

(Security NEXT - 2018/01/10 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

iOS向けLINEアプリの「金融系モジュール」に脆弱性 - アップデートで修正済み
WP向け操作ログ記録プラグインにSQLi脆弱性 - パッチ未提供
「Node.js」向けMySQLクライアントにRCE脆弱性
「PuTTY」に脆弱性、「WinSCP」「FileZilla」なども影響 - 対象の旧鍵ペアは無効化を
Ivanti製モバイル管理製品「Avalanche」に深刻な脆弱性 - 一部PoCが公開済み
サードパーティ製ソフトに起因する脆弱性7件を修正 - Atlassian
「MS Edge 124」がリリース、脆弱性17件を修正
「PAN-OS」脆弱性への攻撃、国内でも被害報告
「ClamAV」にクリティカルパッチ - サービス拒否の脆弱性など修正
「PAN-OS」のアップデートが公開 - 旧版にも順次提供予定