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ネットバンク狙うマルウェアの検出件数が大幅減 - ただし法人は注意を

オンラインバンキングの利用者を狙う不正プログラムの検出件数が大幅に減少した。一方で法人における検出件数は増加傾向にあり、引き続き注意が必要だ。

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トレンドマイクロが、2014年第3四半期における脅威動向について分析、まとめたもの。オンラインバンキングの利用者を標的とした詐欺ツールの検出台数は6万3000台。ピークを迎えた前四半期の24万9000台から約4分の1に減少し、それ以前の水準に戻った。

個人端末から検出された件数が、22万2000件か3万5000件へと大幅に縮小したのに対し、法人端末における検出件数は、2万7000件から2万8000件へと増加、過去最高となった。全体に対する割合は、従来1割から2割程度だったが、約44%へと上昇している。

追加認証として二要素認証を導入する金融機関もあるが、こうした対策をすり抜けるあらたな攻撃も確認されている。

具体的には、ログインに時間がかかっていると見せかける偽の画面を表示。追加の認証などと騙して送金に必要なワンタイムパスワードを取得、感染PCから送金を行うものだった。同社は、攻撃の対象が個人中心だったものが法人にも広がっているとして警戒を強めている。

(Security NEXT - 2014/11/20 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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