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ネットバンキングのアカウント盗む「Bancos」半減するも、依然高水準 - IPAレポート

情報処理推進機構(IPA)は、2014年第2四半期に同機構が受け付けたウイルスと不正プログラムの届出状況を取りまとめた。

同機構によれば、同四半期におけるウイルスおよび不正プログラムの総検出数は9万1215件。前四半期の14万4853件から大幅に後退した。

そのうちダウンロードを検出した件数は5万9201件で、全体の約65%を占める。次いで多かったのはメールに添付されたケースで、1万7396件で全体の約19%だった。

9万1215件のうち、ウイルス検出数は1万7474件。前四半期の2万6086件から33%減少。最多は「W32/Netsky」で、検出数は前期から29%増となる8354件だった。前期に検出数トップだった「W32/Mydoom」は45%の減少となり、6203件で2位に後退した。

同一の届出者のもとで、同種のウイルスが同日中に複数検出された場合に1件とカウントする「届出件数」は1292件で、前期の1414件から減少している。

そのうち1件で被害が発生しているが、これは企業の社内パソコン3台がウイルス「W32/Burnwoo」に感染したというもので、デジタルカメラ用SDカード経由の感染だった。実害は発生しなかったという。

また、ウイルスの定義である「自己伝染機能」「潜伏機能」「発病機能」のいずれの機能も持たない「不正プログラム」の検出数は7万3741件。前期の11万8767件から38%減となった。

減少の背景には、ネットバンキングのアカウント情報を盗む「Bancos」の大幅減がある。1万6086件と前期の4万1113件から6割減少しているが、1万件に届いていない2013年と比較すると、依然として高い水準で推移している。

(Security NEXT - 2014/07/25 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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