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【インタビュー】統合シナジーで高付加価値サービスを - NTTデータ先端技術 土屋茂樹氏

セキュリティ事業を展開する「NTTデータ・セキュリティ」と、仮想技術やクラウドをはじめ、基幹系の開発などに強みを持つ「NTTデータ先端技術」が7月1日に統合した。

あらたに誕生した「NTTデータ先端技術」は、「プラットフォーム事業部」「オラクル事業部」「ソリューション事業部」の3事業部に、NTTデータ・セキュリティを母体とする「セキュリティ事業部」がくわわった4事業部体制となった。

土屋茂樹氏
NTTデータ先端技術 セキュリティ事業部長
土屋茂樹氏

「セキュリティ事業部」のトップである事業部長に就任したのは、NTTデータ出身の土屋茂樹氏。今回の2社統合にあたり、プロジェクトマネージャを務めた人物だ。

同氏は、NTTデータで開発を担当したのち、同社にて国内初となる情報セキュリティマネジメントシステム「BS 7799」の取得に尽力。日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)において「セキュリティポリシーWG」のグループ長を務め、JNSA賞の受賞経験を持つ。

その後は米国の会計士資格を取得。NTTデータ全体の事業戦略に携わった。今回の事業合併前は、「仮想化」「シンクライアント」などインフラの構築にあたり、自ら現場で指揮を執るなど多方面で力を発揮している。

2社の従来事業を基本に、サービスを組み合わせた付加価値の高いソリューション提供を目指すという同社。そのなかでも「セキュリティ事業部」の事業展開について土屋氏に話を聞いた。

■Security NEXT:統合から1カ月経過しました。あらたな体制がスタートしましたが、これからどのような面に注力していこうとお考えですか?

土屋氏:切り口はいろいろあるかと思いますが、「顧客」「サービス・製品」「地域」という3つの軸を考えています。「顧客」に関してはバリューチェーンに力を入れたいですね。

「NTTデータ先端技術」には、手に職を持った専門性の高い部隊がいますので、ワンストップで事業を展開していく方向を検討しています。われわれだけでなく、親会社であるNTTデータにもリソースがありますし、総合戦によりお客さまに対してワンランク高いサービスを展開していきます。

従来のNTTデータ先端技術や親会社であるNTTデータは、豊富な開発経験を持っています。セキュリティ診断サービスでは、今まで蓄積した見識のもと、開発や設計工程など上流工程での対策を支援するなど、より高い付加価値を提供したいですね。

これはなにも特別新しいサービスではありません。従来からも展開してきました。しかし、今回の統合による組織変更で、NTTデータ本体の開発部門との関係が強化され、開発案件を多く抱える部隊との連携において強いシナジーを発揮できる環境が整いました。

セキュリティ事業部、他事業部、親会社であるNTTデータとのサイクルを作り、連携することでバリューチェーンを構築していこうと思っています。

これは従来のNTTデータ・セキュリティにはなかった「強み」で期待しています。また開発面だけでなく、マネジメント支援でも同様の展開を検討しています。

(武山知裕/Security NEXT - 2011/08/24 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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