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「Ivanti EPMM」狙う脆弱性連鎖攻撃、米当局がマルウェアを解析

米サイバーセキュリティインフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)は、「Ivanti Endpoint Manager Mobile(EPMM)」を標的とした攻撃事例を分析し、レポートとして取りまとめた。「IoC(Indicators of Compromise)」情報を提供し、注意を呼びかけている。

標的とされた脆弱性は、現地時間2025年5月13日にIvantiよりアドバイザリが公開された認証回避の脆弱性「CVE-2025-4427」、および権限を持つ場合に任意のコードを実行できるコードインジェクションの脆弱性「CVE-2025-4428」。公開時より攻撃が確認されており、同月19日には「悪用が確認された脆弱性カタログ(KEV)」に追加されている。

共通脆弱性評価システム「CVSSv3.0」のベーススコアはそれぞれ「5.3」「7.2」、重要度は「中(Medium)」「高(High)」とされるが、これら脆弱性を組み合わせることでサーバにマルウェアを設置するなど攻撃が可能だった。

さらに5月15日ごろ、概念実証コード(PoC)が公開されたことで、これら脆弱性を連鎖した攻撃が「Ivanti EPMM」を標的に展開された。CISAでは侵害された組織から、2種類のマルウェアを入手し、分析を行った。

いずれのマルウェアも悪意ある命令を外部より待ち受ける「リスナー」を実行するプログラムが含まれる。攻撃者は侵害されたサーバ上で任意のコードを実行することが可能だった。

(Security NEXT - 2025/09/19 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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