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「OpenSSH 10.0」公開、DSA署名廃止 - 認証分離でセキュリティ強化も

「OpenSSH」の開発チームは現地時間2025年4月9日、最新版となる「OpenSSH 10.0」をリリースした。セキュリティに関する修正や機能追加、非推奨とされていた署名アルゴリズムの廃止などを行った。

今回のアップデートでは、非推奨とされていたDSA署名アルゴリズムのサポートを廃止。サーバ側における「Finite Field Diffie-Hellman方式」による鍵交換をデフォルトで無効化した。

サーバのバイナリ「sshd」より認証フェーズを、専用バイナリである「sshd-auth」に分離。メモリにおいて認証前後の処理が異なるアドレス空間で実行するように変更してリスクを低減するとともに、認証処理後に認証コードをメモリより削除できるようにした。

またX11転送およびエージェント転送を無効化する「DisableForwarding」の設定が正しく動作していない問題を解消。

さらに量子コンピュータによる攻撃にも耐性があり、NISTにより標準化されているポスト量子暗号アルゴリズム「mlkem768x25519-sha256」をクライアントの鍵交換におけるデフォルトとして採用している。

(Security NEXT - 2025/04/22 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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