Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「Citrix Bleed」に対する攻撃増加 - 著名ランサムグループも悪用

Citrix製品の深刻な脆弱性「Citrix Bleed」を狙った攻撃が広範に展開されており、ランサムウェア「LockBit 3.0」の攻撃活動にも悪用されている。航空宇宙防衛大手のBoeingにおいても被害が発生しており、米豪当局では共同で情報提供を行い、注意を呼びかけた。

「NetScaler ADC(旧Citrix ADC)」「NetScaler Gateway(旧Citrix Gateway)」では、機密情報を取得されるおそれがあるバッファオーバーフローの脆弱性「CVE-2023-4966」が存在。リモートよりメモリ上の機密データやセッションの認証トークンを窃取され、多要素認証(MFA)も含めて認証をバイパスされるおそれがあり、別名「Ctrix Bleed」とも呼ばれている。

Cloud Software Group傘下のCitrixでは、現地時間10月10日にセキュリティアドバイザリを公開。Mandiantでは複数の組織における被害を確認しており、少なくとも8月下旬には同脆弱性を悪用したゼロデイ攻撃が展開されていたことを明らかにしている。

Citrixは、攻撃対象を絞った限定的な攻撃であるとの当初の見立てに反し、脆弱性に対する攻撃が急激に増加しているとの報告もあり、ランサムウェアへの悪用なども報じられていると説明。あらたに同脆弱性に対する推奨事項を取りまとめ、現地時間11月20日に公開した。

具体的には、脆弱性が修正されているバージョンへただちにアップデートするとともに、コマンドを実行してアクティブなセッションや永続的なセッションを削除することを推奨。あわせて脆弱性の悪用に関する調査の推奨事項を示して利用者に対応を求めている。

(Security NEXT - 2023/11/22 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

メール誤送信でファンクラブ会員のメアド流出 - クリアソン新宿
新「NOTICE」がスタート、脆弱性ある機器も注意喚起対象に
サイトで閲覧障害、影響や詳細を調査 - メディキット
緊急連絡用職員名簿をポーチごと紛失、翌日回収 - 江戸川区
指導要録の紛失判明、過去に緊急点検するも見落とし - 杉並区
複数フォームで設定ミス、入力情報が閲覧できる状態に - Acompany
スポーツ用品販売のヒマラヤ公式Xが乗っ取り被害 - なりすましDMに注意
UTM設置時のテストアカウントが未削除、ランサム感染の原因に
カンファレンスイベント「CODE BLUE 2024」、講演者募集を開始
「Ruby」に3件の脆弱性、アップデートで修正を実施