まもなく「CODE BLUE」が開催、講演テーマから浮かび上がる社会的課題
こうして見ると「脆弱性」の話題が目立つ。篠田氏によると、意図をもって採択したものではなく、レビューボードが淡々と技術的にすぐれた投稿、社会的に意義が大きい投稿を個々に評価、選定した結果、自然とひとつの流れが生まれたという。
「CODE BLUE」では、技術的な話題だけでなく、政策や法制度ともクロスオーバーしているのも特徴だ。その結果、開発の上流工程から、ソフトウェアのサプライチェーン、次世代ネットワーク、IoT、制度面など多くの専門家が多角的に「脆弱性」に対して問題意識を持ち、解決に向けて動いていることが浮かび上がる。
また脆弱性以外では、「インテリジェンス」をテーマとした講演も多い。ロシアによるウクライナ侵攻により、安全保障の問題に関心が高まっており、中国の動きも注目されている。それを反映したかのように、台湾からの投稿も増えた。
「インテリジェンス」分野のなかでも少々趣向が異なるものとしては、記者という立場でCFPに応募した朝日新聞編集委員の須藤龍也氏による講演「偽プレスリリースの背後に『認知作戦』の影 サイバー情報戦の謎に迫る」なども気になるプログラムだ。
またイベントの魅力は講演だけではない。久々に復活するネットワーキングパーティを忘れてはいけないだろう。新型コロナ感染症の影響により、一時は完全オンライン開催となり、前回はハイブリッド開催となるも、海外から渡航が制限されていた。
今回も引き続きハイブリッドの開催だが、渡航制限も緩和され、今回は多くの専門家が来日を予定している。世界でトップクラスの講演を聞き、さらに議論を深め、交流を楽しむ場としても期待が高まる。
(Security NEXT - 2022/10/14 )
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