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釜石市、職員2人を懲戒免職 - 全住民情報を持出、監査の不正操作も

同市の聞き取り調査に対して、いずれの職員も当初「覚えていない」と話したが、送信履歴などを示したところ、行為を認めたという。しかし、その後も「データを集めたかった」「なぜ送ったか覚えていない」と答えるだけで、動機の詳細は明らかとなっていない。

持ち出した情報を見て優越感に浸っていた様子も見られたという。また規定違反だが、資料の作成など正規の業務にデータを使用していたケースもあった。

パソコン内の対象データは、同市職員、警察立ち会いのもと、持ち帰っていた職員が私用パソコンから削除した。

同市は、5月11日付けで両者を警察へ告訴するとともに、5月26日付けで懲戒処分とした。さらにこれら職員に対して、少なくとも別の職員2人がデータを提供したこともわかっており、詳細を調べている。

持ち帰ったデータのさらなる外部への流出などは確認されていない。同市では岩手県や総務省に対して事態を報告。引き続き警察の捜査にも協力していく。

マイナンバーが流出した住民に対しては、本人の希望を聞きつつ、再発行など対応を進める。また再発防止を目指し、物理的な対策を含めてセキュリティ対策の強化を実施するほか、職員個人のコンプライアンス意識の問題も大きいとして研修などあらためて実施するとしている。

(Security NEXT - 2022/06/01 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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