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NTTドコモ、10月の大規模通信障害で報告書 - 「利用者への伝え方にも問題あった」

同社は障害の原因について、切り替える設備のソフトウェアの仕様に問題があったことにくわえ、不具合判明後に従来の状態へ「切り戻し」を行う際、手順をあらかじめ定めていたものの、協力会社などと作業における認識に齟齬があり、同時に大量のIoT端末で作業を実施してしまったことを挙げた。

また最初の不具合は、IoT端末向けのサービスで生じたものだが、通信を利用する上で必要となる位置情報の登録規制を全体で実施せねばならず、一般の携帯電話まで影響が及んだとしている。

さらに準備不足により作業の着手が遅れたほか、規制によって完全に利用できない状況が解消したことを「回復」とアナウンスしたが、実際は「利用しづらい」輻輳の状態は続いたままで、利用者において情報が錯綜したことなども問題があったとしている。

同社は、再発の防止に向けて作業手順の見直し、携帯電話ユーザーとIoT機器の信号交換機におけるリソースや規制対象を分離するといった対策を11月から年明け1月にかけて実施。顧客に対するアナウンスの方法についても見直しを進めていく。

また今回の問題を受け、役員が報酬の一部を自主返上することもあわせて発表している。

(Security NEXT - 2021/11/11 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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