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2020年の攻撃通信パケット、前年比1.5倍 - NICTまとめ

情報通信研究機構(NICT)は、2020年にダークネットで観測したサイバー攻撃に関連する通信の状況を取りまとめた。前年比約1.5倍へと大きく増加している。

NICTERプロジェクトにおいて、正規の通信では送信先となることがない約30万のIPアドレスを用いたダークネット観測網で観測した通信パケットの状況について取りまとめたもの。

2020年は、1年を通じて5001億パケットを観測。前年の3220億パケットを1781億パケット上回った。観測するIPアドレス数が今回調査と同じ約30万となった2016年と比較すると、1281億件から4年で3.9倍へと拡大している。

IPアドレス1件あたりに換算すると年間182万722パケット。118万7935パケットだった前年の約1.5倍、4万654パケットだった2011年の約44.8倍にあたる。

海外組織からの調査目的と見られるスキャンが2018年ごろから増加しており、2020年は通信パケット全体の53.7%を占めた。

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NICTERプロジェクトにおける観測パケット数の推移(表:NICT)

(Security NEXT - 2021/02/17 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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