Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

「BIND 9」に複数の脆弱性 - DoS攻撃受けるおそれ

DNSサーバ「BIND 9」に複数の脆弱性が含まれていることがわかった。開発元や関連機関では注意を呼びかけている。

EDNSオプションにおける特定の組み合わせを処理した場合にメモリリークが生じて「BIND」や設定によってはシステムのメモリが枯渇し、サービス拒否に陥るおそれがある「CVE-2018-5744」が明らかとなったもの。

リモートより攻撃することが可能で「権威DNSサーバ」「キャッシュDNSサーバ」の双方に影響がある。悪用は確認されていない。重要度は4段階中2番目にあたる「高(High)」とレーティングされている。

また外部データベースを利用してゾーンデータを扱う「DLZ(Dynamically Loadable Zones)」を利用した場合に、転送許可されていない場合でもゾーン転送が行われ、ゾーンデータが流出するおそれがある「CVE-2019-6465」が判明。

さらに攻撃者が用意したキーを読み込ませる必要があるため、悪用は難しいと見られるが、DNSSECにおけるトラストアンカーの管理に用いる「managed-keys」の処理でクラッシュし、サービス拒否が生じるおそれがある脆弱性「CVE-2018-5745」が明らかとなった。

「CVE-2019-6465」「CVE-2018-5745」の重要度は、1段階低く、上から3番目にあたる「中(Medium)」とレーティングされている。悪用は確認されていない。

Internet Systems Consortium(ISC)は、これら脆弱性に対処した「同9.12.3-P4」「同9.11.5-P4」をリリース。日本レジストリサービス(JPRS)をはじめ、関係機関では注意喚起を行っている。

(Security NEXT - 2019/02/22 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

「Firefox 140」がリリース - 脆弱性13件を解消
「FortiOS」などFortinet複数製品に脆弱性 - アップデートを
「Cisco ISE」に深刻な脆弱性、root権限奪取も - 修正版を公開
「NetScaler ADC/Gateway」にゼロデイ脆弱性 - 早急に更新を
「Kibana」に深刻な脆弱性 - 「Chromium」の既知脆弱性に起因
Salesforceのローコード開発ツールに脆弱性 - 設定リスクの指摘も
Gitサーバ「Gogs」にRCE脆弱性 - 過去の修正不備に起因
「Chrome 138」を公開 - 11件のセキュリティ修正
「WinRAR」にディレクトリトラバーサルの脆弱性 - 修正版を公開
サーバ管理ツール「Convoy」に深刻な脆弱性 - アップデートがリリース