「ランサムウェア」関連の相談が大幅減 - 一方で被害も
「ランサムウェア」に関する情報処理推進機構(IPA)への相談が大幅に減少した。一方で被害も報告されており、引き続き注意が必要だ。
同機構によれば、2017年第3四半期に寄せられた相談件数は2336件。前四半期から38.7%減少した。
もっとも多かった相談は「ワンクリック請求」に関するもの。前四半期から27.8%減となる304件だった。スマートフォン関連の相談は77件で、前四半期から19.8%減少している。
「ウイルスを検出した」などと偽警告でユーザーの不安を煽り、電話をかけさせて製品の購入やサポート契約に誘導する「ウイルス検出の偽警告」に関する相談は286件。前四半期から57.3%減少した。
「ランサムウェア」に関する相談は、「WannaCrypt」の影響で急増した前四半期から9割減少して15件だった。しかし11件で実際に被害が確認されており、引き続き注意が必要だ。

ランサムウェアの相談件数推移(グラフ:IPA)
また同四半期に同機構へ届け出があった不正アクセスは18件で、前四半期の22件を下回った。そのうち10件で被害が発生している。
被害の内訳を見ると、「なりすまし」が7件、「メール不正侵入」「侵入」「その他」がそれぞれ1件だった。
原因は「ID、パスワード管理不備」が6件で「その他」が1件。3件については原因がわかっていない。

届け出があった不正アクセスの種類(グラフ:IPA)
(Security NEXT - 2017/10/24 )
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