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NSA由来の「EternalBlue」、悪用は「WannaCrypt」より「Adylkuzz」が先 - 狙いは仮想通貨

仮想通貨の一部では、いわゆる「掘削(マイニング)」と呼ばれる計算処理を行うことで報酬を得ることができる。そのため同マルウェアに感染するとマイニングを行うソフトがインストールされ、気が付かない間に端末のリソースが浪費される。

ESETによれば、4月28日より「Adylkuzz」を感染させる攻撃がはじまっていたと指摘。「WannaCrypt」が5月10日に感染の拡大をはじめる数時間前に、「Adylkuzz」は活動のピークを迎え、ロシアやウクライナ、台湾などをはじめ、118カ国で感染活動を観測したとしている。

一方、「Adylkuzz」は感染時に「WannaCrypt」と同じ脆弱性を悪用するものの、シマンテックは、同マルウェア自体はワームとしての機能を備えておらず、その点で「WannaCrypt」と異なると説明。

またマカフィーは、2年以上前である2014年10月に同マルウェアファミリーの亜種を検知した。登場以来、「Adylkuzz」に大きな変化はないという。同社も脆弱性を悪用するコードも含まれていないとし、拡散時にエクスプロイトを悪用していたものと分析している。

(Security NEXT - 2017/05/19 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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