「Gozi」は約40金融機関の情報窃取に対応 - 「年休申請メール」など偽装
また今回の攻撃では、過去に不正送金マルウェアである「Rovnix」の配布に利用されたダウンローダー「Pawxnic」が利用されていると指摘。
くわえて「URLZone」「Shiotob」といった別名を持ち、偽日本郵政メールでも拡散したことでも知られるバンキングトロジャン「Bebloh」が、「Gozi」をダウンロードするケースも確認しており、同社は攻撃者グループが、情報窃取に使用するツールを変更した可能性もあると分析している。

ラックによる「Gozi」関連インシデントの動向
さらに中小企業や学校など、国内の正規サイト160件が改ざんされ、エクスプロイトキットがホストされている不正サイトへ1万5000件以上のアクセスが誘導されていた。
一方、セキュリティオペレーションセンター「JSOC」を運営するラックでは、3月より感染端末による通信を多数検知していると説明。5月には、これら通信が「マルウェア感染インシデント」の2割を超えたとしている。
感染時の特徴として、別のマルウェアである「Bedep」の通信とあわせて検知する場合が多いことを挙げた。同社は、金融機関の関連情報や重要な情報が流出するおそれがあるとし、「最大限の注意が必要」として警戒を呼びかけている。
(Security NEXT - 2016/06/15 )
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