国内初の不正送金ボットネット掃討作戦 - 国内4万台の利用者に駆除要請
オンラインバンキングにおいて不正送金を行うマルウェア「VAWTRAK」の撲滅に向け、警視庁が国内独自の掃討作戦を展開している。国内における感染端末4万4000台を特定しており、端末利用者へ駆除を働きかけるという。
マルウェアの感染分布(画像:警視庁)
オンラインバンキングにおける不正送金被害が増加しており、手口も巧妙化している現状を受け、セキュリティベンダーと協力し、「ネットバンキングウイルス無力化作戦」を展開するもの。日本で独自に大規模なボットネットのテイクダウン作戦に取り組むのは今回がはじめてだという。
同庁では、日本を標的とした「VAWTRAK」の感染端末に関する情報を入手。世界で約8万2000台、そのうち国内の感染端末4万4000台を特定した。これを受けて、総務省および日本データ通信協会テレコム・アイザック推進会議と連携。インターネットプロバイダ経由で感染端末の利用者に通知し、マルウェアの駆除を求めていく。
従来、不正送金を行うマルウェアとして「Zeus」が注目を集めてきたが、「VAWTRAK」の国内金融機関を狙う亜種が登場。2014年中盤より国内で勢力を拡大しつつあるとして、セキュリティベンダーも注意喚起を行っている。
(Security NEXT - 2015/04/10 )
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