Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

約半数のAndroidにマルウェア仕込まれる「TOCTTOU」の脆弱性

Androidにおいて、インストール時に正規アプリが改ざんされたり、マルウェアへ置き換えられる脆弱性が含まれていることがわかった。アプリの権限をチェックする時間が「隙」になっていたという。

米Palo Alto Networksが報告したもので、「Androidインストーラーハイジャック」の脆弱性は、アプリパッケージのインストール過程に含まれる。「Android 2.3」「同4.0.3」「同4.0.4」「同4.1.X」「同4.2.x」、および一部の「同4.3」に影響があり、全Androidユーザーのうち、49.5%に影響があると同社は分析している。

同社によれば、今回の脆弱性は、サードパーティのアプリストアよりダウンロードする場合にのみ影響があるという。Google Playからダウンロードする場合は、APKファイルを保護された領域に保存するため、攻撃は成立しない。

一方、サードパーティからダウンロードする場合、保護されていない領域を利用したり、直接インストールすることになるが、ダウンロードしてから、ユーザーがアプリの権限をチェックする際の時間差に「TOCTTOU(Time of Check to Time of Use)」の脆弱性が存在。その間にアプリを改ざんしたり、アプリを置き換えることが可能になるとしている。

脆弱性は、すでに「同4.4」で修正されている。また「同4.3_r0.9」も同様に対策済みだが、一部脆弱性が残っている端末もあり注意が必要だという。同社では、脆弱性をチェックできるアプリをGoogle Playに公開。またアプリをインストールする場合は、Google Playからダウンロードするなど、回避策を検討するよう呼びかけている。

(Security NEXT - 2015/03/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

サードパーティ製ソフトに起因する脆弱性7件を修正 - Atlassian
「MS Edge 124」がリリース、脆弱性17件を修正
「PAN-OS」脆弱性への攻撃、国内でも被害報告
「ClamAV」にクリティカルパッチ - サービス拒否の脆弱性など修正
「PAN-OS」のアップデートが公開 - 旧版にも順次提供予定
「PAN-OS」脆弱性、攻撃条件を修正 - 一部緩和策が「効果なし」に
「PAN-OS」脆弱性に対する攻撃が増加 - コマンドで悪用試行を確認可能
「PAN-OS」脆弱性の詳細や悪用コードが公開済み - 攻撃拡大のおそれ
WP向けメールマーケティングプラグインにSQLi脆弱性
HashiCorpのGo言語向けライブラリ「go-getter」に脆弱性