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脆弱性放置のウェブサイトは閉鎖の検討を - IPAが注意喚起

情報処理推進機構(IPA)は、旧バージョンのコンテンツマネジメントシステム(CMS)を利用しているなど、管理が行き届かないウェブサイトについては、閉鎖も含めて対策を検討するよう注意を喚起している。

コンテンツマネジメントシステム(CMS)は、ウェブサイトのコンテンツを簡単に更新できるソフトウェア。システム導入後は専門的な知識がなくても、気軽に内容を更新できるため、多方面で利用されている。

一方、オープンソースなどでさまざまなCMSが提供されているが、そのほとんどは脆弱性が報告されており、セキュリティアップデートを実施している。脆弱性を悪用した改ざん攻撃も多発しており、安全に利用するためには、常日頃のメンテナンスが欠かせない。

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マルウェア感染の流れ(図:IPA)

脆弱性を突かれてウェブサイトが改ざんされた場合、ウェブサイトの閲覧者にマルウェアが拡散されるおそれがあり、「被害者」でありながらも「加害者」となってしまうおそれもある。

これまでもサイト改ざんについて、同機構を含め、専門家から広く注意喚起が行われているが、こうした問題を受けて同機構では、国内において利用が多い「Movable Type」と「Web Diary Professional」に注目。これらシステムを利用するウェブサイトについて調査を実施した。

同調査を通じて、同機構では脆弱性を含む「Movable Type」の利用サイトを70件、開発が終了している「Web Diary Professional」の利用サイト170件を確認したという。いずれも脆弱性が存在する「改ざんサイト」予備軍だった。

(Security NEXT - 2014/06/19 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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