マルウェア「Ramnit」が高機能化 - FTPネットワーク構築する亜種も
感染したパソコンから情報を盗み出すマルウェア「Ramnit」が高機能化している。FTPネットワークを構築する亜種も確認されている。
「Ramnit」は、2010年にリムーバブルディスク経由の感染で拡大するワームとして登場。わずか1年で800万台以上に感染を拡大した。
その後の機能強化により、実行ファイルやライブラリファイル、HTMLファイル、Wordファイルへの感染機能を搭載。Internet Explorer上で入力されたオンラインバンキングやゲーム、FTPなどのアカウント情報を盗むマルウェアに進化し、外部との通信機能のほか、スクリーンショットの撮影や、Cookieの収集、ウイルス対策機能の無効化などさまざまな機能を備える亜種が出回っている。
米McAfeeによれば、最近もアクティブな通信先を持つ亜種が確認された。感染したPC端末をFTPサーバとして動作させ、ネットワークを構築。端末内部のファイルを窃取したり、悪意あるファイルの実行など、コマンドにより外部から制御できるという。
また通信先のサーバとは、TCP443番ポートで独自の暗号化通信を行い、外部サーバから命令を受信。通信先のサーバは、セキュリティ専門家によって一部無効化されたものの、依然としてドメインが稼働しており、他マルウェアの攻撃に利用されたり、フィッシングに悪用される可能性があると、McAfeeでは指摘している。
「Ramnit」ファミリーについては、今回注意を呼びかけたMcAfeeはもちろん、「Windows 8」などに搭載されている「Windows Defender」など多数製品が対応している。最新のセキュリティ対策ソフトを活用することで、同マルウェアの被害を防ぐことができる。
(Security NEXT - 2013/10/29 )
ツイート
関連リンク
PR
関連記事
RSSフィードが改ざん、外部サイトのリンク混入 - リョーサン菱洋HD
外部審査員がサポート詐欺被害、PC内に審査情報 - JARI-RB
国際作戦「チャクラV」でサポート詐欺を摘発 - 悪質ドメイン6.6万件閉鎖
不正アクセスで保有データが外部に流出 - アークシステムワークス
【特別企画】サイバー攻撃の標的はOS以下のレイヤーへ - 求められる「信頼たる端末」
都立図書館のメルアカに大量の不達メール - 不正アクセスか
ランサムで複数システムが停止、従業員情報など流出 - 日邦バルブ
ランサム感染でネットワーク遮断、授業は継続 - 宮学女大
NICT、「CYDER」の開催日程を発表 - 初級コースが受付開始
約6万件のスパム、森林研究所メルアカが不正利用 - 富山県