なりすまし犯罪予告の容疑者が逮捕 - 防犯カメラの映像が決め手に
警視庁などの遠隔操作ウイルス事件合同捜査本部は、愛知県内の企業にあるパソコンを遠隔操作し、インターネット上の掲示板へ殺人予告を書き込むことでイベント開催を妨害したとして、都内に住む派遣社員の男性を2月10日に威力業務妨害の容疑で逮捕し、翌11日に東京地検へ送検した。男性は犯行を否認しているという。
問題となった一連の事件は、トロイの木馬に感染した端末経由やクロスサイトリクエストフォージェリにより、6月から9月にかけて複数ウェブサイトに対する投稿や、メールによる脅迫文で業務を妨害したもので、13件の事件に関わったとされている。書き込みなどに利用されたパソコンの所有者4人が、犯人として誤って逮捕される事態へと発展した。
真犯人を名乗る人物は、犯行を認める声明を10月にメディアや弁護士へ送信。その後もたびたびメールを送信しており、1月に入ってからも、本文に記載された問題を解くと犯人からのメッセージなどが保存された記録メディアの場所がわかるメールが2回にわたって届くなど挑発的な行動を繰り返していた。
1月1日に届いたメールでは、東京都、埼玉県、山梨県の境にある雲取山へウイルスなどが保存されたメディアを埋めたと主張するも見つからず、5日に届いたメールの情報をもとに、江の島の地域猫に付けられた首輪から記録メディアを発見、回収した。
捜査本部では、記録メディアが実際に持ち込まれた江の島の防犯カメラの映像を解析し、映像に残っていた容疑者を特定。愛知県内の企業にあるパソコンを利用し、遠隔から業務を妨害したとして、威力業務妨害の容疑で逮捕した。犯行に用いられたと見られる派遣先や容疑者宅のパソコンを押収し、一連の事件との関連について捜査している。
犯行声明では、警察への逆恨みとも取れる主張が行われており、容疑者の男性には、インターネットへ脅迫文を書き込んだ事件で実刑判決を受けた経歴もあることから、関連など詳しく調べている。
(Security NEXT - 2013/02/12 )
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