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ウイルス感染を経験した企業は16.9% - 300人以上の企業は2割以上に

情報処理推進機構(IPA)は、「2011年度 情報セキュリティ事象被害状況調査」を取りまとめた。ウイルスに感染した経験のある企業は16.9%にのぼり、前年より増加している。

同調査は、1万2000社を対象に郵送で調査を実施したもので、1767件の回答を得た。ウイルスの感染経験がある企業は16.9%で、前年の13.5%より3.4ポイント上昇。従業員規模で見ると、300人以上の企業では22.3%に感染経験があり、300人以下の企業(11.3%)の約2倍にあたる。

ウイルスの感染とウイルスの発見を合計したウイルス遭遇率は68.4%で前回の49.1%を大きく上回る。80.3%とピークに達した2002年以降、減少傾向が続いていたが、ふたたび今回の調査で上昇に転じた。

増加した具体的な原因はわかっていないが、官公庁や大手企業に対するサイバー攻撃が大きく報じられたことで、セキュリティ意識が向上したことも影響した可能性があるという。

ウイルスの侵入経路でもっとも多かったのは、ウェブサイトの閲覧などによる「インターネット接続(56.4%)」で、「メール(52.2%)」が続く。それぞれ前年度より8.3ポイント、7.5ポイント増加している。

一方、前年度最多だった「USBメモリなどの外部記憶媒体」は、9.9ポイント減となる45.5%。「ダウンロードしたファイル」経由が16.5%、「持ち込みPC」経由が2.9%だった。

感染件数は1件が35.5%、5件以上が26.6%で、前年度に引き続き二極化している。感染台数はPCの場合1から4台が50.5%と半数を占める。サーバは0台が46.5%、1から4台が5.7%だったが、無回答も44.8%と多い。スマートフォンの感染経験は2件にとどまった。

ウイルス感染による直接的な被害について、前年から5.1ポイント上昇した「PC単体の停止(42.5%)」が最多。続く「個人の業務停滞(41.8%)」も3.5ポイント増となっている。従業員300人以上の企業では、個人の業務停滞が44.3%で目立っている。

(Security NEXT - 2012/12/26 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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