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サイバー攻撃ツールに脆弱性、犯罪者も一転狙われる立場に - NTTデータ先端技術が検証

サイバー攻撃に用いられるリモートアクセス管理ツール「Poison Ivy 2.3.2」に任意のコードが実行される脆弱性が判明した。

「Poison Ivy」は、感染端末でプログラムを実行したり、情報を取得できるボットプログラムと、コマンド&コントロールサーバで構成されるサイバー攻撃ツール。

脆弱性を検証したNTTデータ先端技術によれば、コマンド&コントロールサーバとして動作する同ツールに対して、細工したパケットを送信することにより、リモートから実行ユーザーと同じ権限を取得することが可能だという。

バックドアに感染したクライアント端末とC&Cサーバ間の通信内容は暗号化されており、脆弱性を悪用するためにはパスワードを入手する必要があるが、公開されている攻撃コードには、総当たり攻撃の機能がすでに実装されており、複雑なパスワードが設定されている場合も、高確率で攻撃が成功する状況となっている。

今回の問題についてNTTデータ先端技術の辻伸弘氏らは、脆弱性の被害を遭わないために「そもそもこのようなプログラムは使用しないこと」と同検証レポートで指摘。不用意にこうしたツールを利用しないよう注意を呼びかけている。

(Security NEXT - 2012/07/25 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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