Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

産学連携で923ビットのペアリング暗号解読に成功 - 252コアで148.2日間

情報通信研究機構(NICT)、九州大学、富士通研究所は、ペアリング暗号における278桁長の暗号解読に世界ではじめて成功したと発表した。

標準化が進められている公開鍵暗号技術「ペアリング暗号」の安全性に関する研究として、従来より暗号解読期間に数十万年が必要とされる278桁長、923ビットの解読を行ったもの。

汎用コンピュータ21台(252コア)を利用して、148.2日間で解読することに成功。従来の世界記録204桁長、676ビットを大きく上回り、現実的な時間で解読が可能であることを示した。

今回の検証では、数式による初期値の最適化や、データ探索を二次元空間に拡張する技術など、新しい攻撃手法を活用。計算技術、並列プログラミング技術などを駆使して機器の演算能力を補った。

今回の成果は、暗号技術が危殆化する時期などを見極める根拠のひとつとなり、安全な暗号の利用や、次世代暗号の標準化にあたって活用される。

(Security NEXT - 2012/06/18 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

9月のフィッシング報告、悪用URLが前月比4割減
「偽警告」相談が半減するも油断禁物 - 引き続きサポート詐欺に警戒を
検索結果がもっとも危険な有名人 - 日本でも人気の俳優がトップ
業界横断的セキュリティ演習「Delta Wall IX」を実施 - 金融庁
「CODE BLUE 2024」の講演が決定 - 脅威関連から、AI、情報戦まで
先週注目された記事(2024年8月25日〜2024年8月31日)
フィッシング報告が過去最多を更新 - 悪用URLは減少
盆休みにパッチ公開日が直撃 - 夏季休暇に向けて十分な備えを
「情報セキュリティ白書2024」が発売 - PDF版も提供開始
先週注目された記事(2024年6月2日〜2024年6月8日)