2011年のセキュリティソフト市場、前年比3.6%増 - 標的型攻撃やスマホ対策が後押し
IDC Japanは、2011年の国内セキュリティ市場規模実績、および2016年までの市場成長予測を発表した。震災の影響でアプライアンス市場はマイナス成長となったが、ソフトウェアとサービス市場は堅調に推移した。
レポートによると、2011年の国内セキュリティソフトウェア市場規模は1856億円で、前年比成長率3.6%を確保。標的型攻撃の多発によりセキュリティ対策への意識が高まったほか、スマートデバイスへのセキュリティ対策があらたな市場を形成し、活性化した。
さらに2012年以降はクラウドサービスの利用拡大やモバイル端末の需要拡大などによって、アクセス管理、セキュアコンテンツ、脅威管理などの需要拡大が見込まれるとして、2016年までの年間平均成長率を4.3%、2016年の市場規模を2286億円と予測している。
セキュリティサービス市場は前年比5.9%の成長となり、2011年の市場規模は6544億円。標的型攻撃の急増を受け、マネージドセキュリティサービスの需要も上昇傾向で、2012年以降も続くと分析。2016年までの平均成長率は8.5%で、市場規模は9838億円になると見込んでいる。
一方、セキュリティアプライアンス市場規模は272億円で、前年比成長率がマイナス7.2%と縮小。震災の影響で、市場規模の大きいファイアウォール、VPNやUTMの出荷が減少したのが原因だという。
2012年以降はモバイルデバイスの普及や標的型攻撃の増加にともない、再び増加に転じて年間成長率は3%を維持、2016年の市場規模は316億円になると予測している。
(Security NEXT - 2012/06/14 )
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