不正アクセスでパスワード破られる原因、「フィッシング」「設定甘さ」「関係者」で7割
2011年における不正アクセスの認知件数は前年から半減し、検挙件数は6分の1以下に減少したことがわかった。不正アクセス時のパスワード入手先は「フィッシング」「設定甘さ」「関係者」で7割を占めている。
警察庁が2011年における不正アクセスの発生状況を取りまとめたもの。認知件数は2010年の1885件から半減して889件。2795件で過去最悪となった2009年と比較すると3分の1まで低下した。
送致や微罪処分を行った検挙件数は248件で1601件から大きく後退。2534件でピークに達した2009年と比較すると10分の1の水準となっている。
一方、同一被疑者による同種の余罪がある場合も1件とカウントする検挙事件数は103件。前年の104件からほぼ横ばい。検挙人数は125人から減少して114人だった。
不正アクセスの目的を見ると、オンラインゲームの不正操作が358件で40.3%を占めて最多。「インターネットバンキングの不正送金」が188件(21.1%)、「インターネットショッピングの不正購入」が172件(19.3%)で続く。「個人情報やクレジットカード番号の不正入手(8.3%)」や「ウェブサイトの改ざんおよび消去(3.1%)」なども報告されている。
不正アクセスに利用する「ID」や「パスワード」が入手された経緯は、「フィッシング」と「パスワードの設定や管理の甘さ」がそれぞれ検挙件数24.4%にあたる59件。また元従業員や知人による犯行も52件(21.5%)と多く、これらをあわせると7割にのぼる。
「聞き出す、覗き見」といったソーシャルエンジニアリングによる取得は29件(12%)。一方脆弱性を攻撃して入手したケースや、スパイウェアによる取得は、いずれも1件のみだった。
(Security NEXT - 2012/03/15 )
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