7月に続いて8月もフィッシング攻撃が増加 - 6月から3割増
RSAセキュリティは、同社が検知した2010年8月のフィッシング状況について取りまとめた。年初のピークから減少傾向が続いた6月から反転して2カ月連続で増加し、6月からわずか2カ月で約30ポイントの上昇となった。
同社によれば、8月の検知件数は1万7935件で、1万3855件まで縮小した6月から約4000件の大幅な増加を記録。これは1万8820件と過去最悪を記録した2010年1月に迫る勢いで、1月、2月に続く過去3番目に多い数字。
フィッシング件数の推移(図:RSAセキュリティ)
一部の金融機関を対象とした攻撃が原因だったが、過去にフィッシング攻撃の件数を押し上げた「fast-flux型攻撃」については、8月に確認されなかったという。8月に悪用されたブランドは216件で前月からほぼ横ばい。44%は5回以上攻撃を受けるなど攻撃が集中している状況に変化はなかった。
フィッシング攻撃を受けた国は、米国の35%を筆頭に、イギリス(31.5%)、南アフリカ(20%)が続いている。ブランドが悪用された国を見ると、米国が45%と半数近くを占め、18%のイギリス、11%のインドが続いた。フィッシングのホスト国では米国が60%と突出しており、続くブラジルやカナダなどそれぞれ6.5%、5.5%と1桁台にとどまっている。
国内では、夏休みの時期と重なり7月には27件と上昇傾向が見られたが、8月は8件と落ち着いた。ただし、SNSサービスやゲームサイトを標的にしたフィッシングメールが多数発生しており、注意が必要だという。
(Security NEXT - 2010/09/28 )
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