フィッシング対策として海外ではドメインごとリダイレクトする試み - 一方で対応の難しさも
では、海外で検討されているような「ドメインごと」停止させる措置が、今後行われる可能性についてはどうか。
この点について白岩氏は、レジストリがレジストラの判断なく停止することが難しいとし、フィッシングではサイト設置後数時間に被害がもっとも多いが、ネームサーバのキャッシュへ一定期間保存されてしまうなど、削除した場合の効果が限定的であると説明する。
ISPなどドメインを不特定多数が利用するケースもあり、フィッシングへドメインが悪用されたとしてドメイン名全体を停止すると、攻撃以外の通信も不通となり、同氏は「スイッチが大きすぎる」として対応の難しさを指摘している。
またレジストリによる事前の防御策も限界がある。フィッシングには、タイプミスや正規サイトと誤認させる紛らわしいドメイン名が利用されるケースもあるが、こうしたドメインの登録を事前に排除することもレジストリの規則上難しいという。
というのも、レジストリでは、ドメイン登録は先願性の原則や表現の自由の尊重などから、登録時点で、文字列の意味や使用方法に関与しておらず、悪意の判断を行わない(ドメインの紛争についてはDRPや裁判など解決方法は用意されている)。
(Security NEXT - 2010/02/10 )
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