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IPAら、2008年第2四半期の脆弱性届出状況を発表 - SQLインジェクションが長期間放置されるケースも

情報処理推進機構(IPA)とJPCERTコーディネーションセンターは、2008年第2四半期における脆弱性の届け出状況を取りまとめた。就業日1日あたりの届け出件数は2.38件となり、受付開始以来最高を記録した。

同四半期にIPAへ寄せられた脆弱性の届け出件数は、ソフトウェアが69件、ウェブアプリケーションが208件だった。ソフトウェアに関しては、前期の53件から微増。ウェブアプリは過去最高を記録した前期の244件から減少したものの、最高でも100件強だった2007年以前から比べると非常に高い水準となっている。

届け出があったウェブアプリの脆弱性では、「クロスサイトスクリプティング」が68%で最も多く、次いで「ファイルの誤った公開」が18%、「SQLインジェクション」が4%だった。また、届出のあったサイトの運営主体内訳を見ると、71%が企業において見つかり、社団法人や協会などの団体(14%)や政府機関(7%)が続いた。

ソフトウェアの脆弱性については、「任意のスクリプトの実行」が48%ともっとも多く、「情報漏洩」の8%、「任意のコードの実行」「なりすまし」がいずれも7%だった。

同四半期において取扱いが終了したソフトウェアの脆弱性は23件で、累計は428件。ウェブサイトは185件で、累計は1225件になった。一方、ウェブサイトの脆弱性で90日以上対策が完了していないケースは28件増加し、累計で136件。また、300日以上完了していないものは13件増加し、累計で66件となった。

SQLインジェクションのように、深刻な被害をもたらす脆弱性でも修正が完了していないケースもあるという。特に4月ごろから、同脆弱性をねらった攻撃が多発しているとして、同機構では早期に対策を講じるよう呼びかけている。

(Security NEXT - 2008/07/15 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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