感染被害倍増、金銭目当てが増加 - トレンドマイクロの2006年度総括
ウイルス感染被害が倍増し、金銭詐取を目的とした不正プログラムも増加していることがわかった。
トレンドマイクロが、2006年度のウイルス感染被害年間レポートとしてまとめたもの。2006年1月1日から12月15日までの間に、日本のトレンドマイクロのサポートセンターに寄せられた問い合わせをもとにデータをまとめ、1年のウイルス状況を総括した。
同レポートによれば、今年のウイルス感染被害報告数は昨年の4万1749件から倍増し、8万8106件にのぼった。不特定多数に感染を広げる愉快犯から、金銭の詐取や個人情報の取得などを目的に利用する小規模攻撃型への移行がさらに強まったことを背景として、亜種の多発、プログラムのモジュール化、ソーシャルエンジニアリング的手法が進んでいると分析している。
その一方、鎮静化の兆しを見せていたマスメール型ワームの再発やWinnyを悪用するウイルスが原因の情報流出事故、ゼロデイアタックが多数発生したことについてもレポートで言及した。
今後の傾向としては、不正プログラムの目的化や攻撃の小規模化、亜種の大量作成など現在の傾向が続くとしている。また2007年にはWindows Vistaが発売され、セキュリティ対策が進む一方で、ユーザーを欺く手口が増えることも懸念されるとしている。
同社がまとめた2006年度のウイルス感染被害のランキングは以下のとおり。
1位:SPYW_GATOR
2位:TROJ_AGENT
3位:WORM_STRATION
4位:WORM_RBOT
5位:JAVA_BYTEVER
6位:ADW_WEBSEARCH
7位:ADW_SHOPNAV
8位:WORM_SDBOT
9位:ADW_HOTBAR
10位:ADW_NDOTNET
(Security NEXT - 2006/12/21 )
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