Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

ウェブ経由の検知、「Trojan.JS.Redirector」が半数超 - 改ざん被害の多くでWP利用

コンテンツマネジメントシステム(CMS)である「WordPress」を利用したサイトが改ざんされ、「Trojan.JS.Redirector」を埋め込まれるケースが目立っている。

インターネットイニシアティブ(IIJ)が、同社マネージドセキュリティサービスにおいて1月に観測したマルウェアの状況を取りまとめたもの。同月はウェブアクセス時におけるマルウェアの検出数が、2018年12月と比較し、約5分の1の規模に縮小したという。年末年始の影響でアクセス数そのものが減少したことも影響したと同社では分析している。

ウェブアクセス時に検出されたマルウェアを見ると、サイト改ざんにより設置され、悪意あるサイトへリダイレクトする「Trojan.JS.Redirector」が全体の50.7%で最多だった。改ざんされたサイトの多くは、コンテンツマネジメントシステム(CMS)の「WordPress」を利用するサイトだった。次いで「Trojan.JS.Agent(18.4%)」「Trojan.PHP.WebShell(6%)」が多かった。

メール経由で検出されたマルウェアを見ると、前月から10ポイント後退したものの、ワーム「Mydoom」が29.8%でもっとも多い。以降は1割を切り、「Exploit.MSWord.Agent(9.9%)」「Backdoor.Win32.Androm(9.2%)」が続いた。

「Mydoom」は日々観測されているが、メールにおける同マルウェア以外の検出が、1月21日以降に偏る傾向が見られたと同社は指摘。20日以前の1日あたりの検出数はこれまでの約半数にあたる低水準で、21日以降は従来と同様の検出数に戻ったという。

(Security NEXT - 2019/03/08 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

PR

関連記事

初期侵入から平均62分で横展開を開始 - わずか2分のケースも
サイバー攻撃で狙われ、悪用される「正規アカウント」
先週注目された記事(2024年3月17日〜2024年3月23日)
J-CSIP、2023年4Qは脅威情報15件を共有 - 巧妙なフィッシングの報告も
2023年4Qにおけるtelnetの探索、12月下旬は10月初旬の3倍に
セキュリティ相談、前四半期比46.9%増 - 「偽警告」が倍増
インシデント件数が約1割増 - 「スキャン」報告が倍増
悪意あるファイル、1日あたり約41万件 - 前年比3%増
マルウェアによるアカウント情報の窃取 - 2割強の企業で
3Qのセキュ相談、前四半期比約27%減 - 「不正ログイン」は過去最多