ランサムウェア「Petya」の復号化キー作成ツールが公開
暗号化によりOSを起動できなくし、金銭を要求するランサムウェア「Petya」の被害にあったディスクを復号化するツールが、インターネットで公開された。

復号化するパスワードを生成できるサイト
「Petya」は、起動に用いる「マスターブートレコード(MBR)」を改変するマルウェア。再起動後に立ち上がる「chkdsk」に見せかけたプログラムが「マスターファイルテーブル(MFT)」を暗号化。その後はOSそのものが起動できなくなり、Bitcoinにより身代金の支払いが要求される。
同ランサムウェアへの対策として、Twitter利用者のLeostone氏が、ウェブサイト上へ修復ツールを公開したもの。同ツールで実際に復号できることをヘルプサイトのBleeping ComputerやセキュリティベンダーのKaspersky Labが確認したという。
復号キーを作成するウェブサイトは不安定であり、ミラーサイトなども用意されている。復号化のキーを得るためには、ハードディスクを別の端末へ接続し、ドライブの指定されたセクタよりデータを取り出す必要がある。
また外部ドライブとして接続する必要はあるものの、指定されたデータをより簡単に取り出せるよう、ソフトウェア「Petya Sector Extractor」をEmsisoftの研究者が開発。Bleeping Computerのサイトで公開されている。
今回は復号化の手段が発見されたが、今後「Petya」がアップデートされれば、今回のツールで復号化できなくなる可能性が高く、セキュリティ専門家は引き続き警戒するよう呼びかけている。
(Security NEXT - 2016/04/12 )
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