Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

ネットバンク不正送金被害、過去最悪 - 223金融機関で発生

2015年は、オンラインバンキングにおける不正送金の被害が、はじめて30億円を超えたことが警察庁のまとめでわかった。件数ベースでは前年を下回ったものの、金額ベースでは被害が拡大している。

20160304_np_001.jpg
月別の被害件数推移(警察庁)

2015年のオンラインバンキングによる被害件数は1495件。前年の1876件から減少した。一方、犯人により不正に送金処理が行われた被害額は、前年の29億1000万円を上回る30億7300万円。金融機関が阻止した被害を差し引いた「実被害額」に関しても、前年の24億3600万円から26億4600万円へと増加した。

被害額が増加した背景には、都市銀行から信金や信組、農協、労金などへ被害が拡大していることが挙げられる。被害が発生した金融機関は前年の102機関から、223機関へと2倍以上に急増。特に信金の法人口座における被害が目立っている。

20160304_np_002.jpg
金融機関別の被害件数推移(警察庁)

被害の発生は、セキュリティ対策を実施していない環境が大半を占める一方、個人口座の場合、ワンタイムパスワードを利用していた9.7%で被害が発生。また法人被害に関しても、17.2%が電子証明書を利用していたものの、被害に遭っていた。

不正送金先の口座は中国人名義のものが57%、日本人名義が25.5%だった。口座売買など関連事件の検挙事件は、前回の115件を下回る97件。検挙人数も233人から160人へと縮小している。

(Security NEXT - 2016/03/04 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

研究者が注目した「10大脅威」、具体的な手口や対策は? - IPAが解説資料
2017年4Q、不正送金マルウェアが1.6倍に - 年初の70倍
2017年4Qの不正送金被害は1.7億円 - 法人で被害額が増加傾向
精巧なネットバンクの偽アプリ、見た目で真偽の判断つかず
専門家などが選ぶ「セキュリティ10大脅威」 - セキュリティ人材不足が5位に
2017年の悪意あるファイル、1日あたり36万件 - 前年比11.5%増
2017年3Qのネットバンク不正送金、法人で被害額が増加
公開鍵証明書不要の「AISTパスワード認証方式」などが国際標準化
目立つ「HeartBleed」関連インシデント - ラック報告
2017年2Qのネット銀不正送金、被害額ベースで法人個人ともに増加