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地方金融機関の7割、セキュリティリスクを評価できる人材が不足

金融庁と日本銀行は、地方の金融機関に対してサイバーセキュリティに関するセルフアセスメントの実施を求め、集計結果を取りまとめた。

99の地方銀行、254の信用金庫、145の信用組合を対象に、サイバーセキュリティ管理体制について自己評価ツールによるアセスメントの実施を求め、集計結果を取りまとめたもの。自己評価は2022年7月から8月にかけて実施された。

経営層が関与する状況としては、76.9%が「経営トップ関与のもと、経営方針としてサイバーセキュリティの確保を掲げており、実現に向けた計画を策定している」と回答。15.5%は経営方針に掲げつつも計画策定を行なっていなかった。

43.0%が「経営層の判断のもとリスク対応方針を決定」しているが、36.9%はシステムリスク管理部門、17.7%はシステム管理部門が判断を行なっていると回答した。

あらたなデジタル技術の導入により生じうるサイバーセキュリティのリスクについて、71.7%が評価可能な人材を十分に確保できていないという。

eラーニングによる啓発の対象者は、システム所管部署の職員が82.9%と高く、役員やその他部署の職員は6割から7割だった。サイバーセキュリティに関する監査結果の報告先は、「社長、頭取、理事長、CEO」が76.3%、「取締役会、理事会」が67.9%となっている。

(Security NEXT - 2023/04/28 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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