Security NEXTでは、最新の情報セキュリティに関するニュースを日刊でお届けしています。

オンラインバンキング不正送金被害、2月以降増加の兆し

警察庁と金融庁は、オンラインバンキングの不正送金被害が2月以降増加傾向にあるとして注意喚起を行なった。3月には約5億円の被害が発生している。

同庁によれば、オンラインバンキングの不正送金被害は、2022年8月下旬から9月にかけて一時大きく増加。9月に554件、4億1400万円の被害が確認された。その後は1カ月あたり100件前後、被害額も1億5000万円前後で推移したが、2023年2月より再び増加傾向を見せている。

年明け1月は発生件数が17件、被害額が約4600万円と半年ぶりの水準まで落ち着いたが、2月は一転して111件、約2億6800万円と大幅に増加。3月はさらに上回る381件、約5億300万円の被害が発生し、被害額ベースでは2022年8月の4億1400万円を上回った。

3月よりやや鈍化したものの、4月に入ってからも引き続き被害が発生しており、14日の時点で120件、約1億8800万円の被害が発生している。

被害の多くは金融機関を装うフィッシング攻撃に起因すると見ており、メールやSMS(ショートメッセージサービス)のリンクより誘導されたサイトに「ID」「パスワード」などを入力しないよう注意を呼びかけている。

20230425_np_001.jpg
不正送金の発生状況(グラフ:警察庁)

(Security NEXT - 2023/04/25 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

関連リンク

PR

関連記事

顧客などへのメルマガで誤送信 - 資格講座スクール
患者情報含む書類紛失、ISO審査前の確認で判明 - 浜医大病院
「ChatGPT」のフィッシング攻撃 - アカウント停止と不安煽る
委託先で個人情報を誤送信、半年後に発覚 - 長崎市
脅威情報共有基盤「MISP」がアップデート - 2件の脆弱性を修正
「Apache Struts」にDoS脆弱性 - ディスク領域枯渇のおそれ
リモートアクセス経由で侵害、従業員情報が流出か - 三菱製紙
ランサム被害で個人情報が流出した可能性 - オオサキメディカル
組織向けコラボツール「Mattermost」に脆弱性 - 「クリティカル」も
SWITCHBOT製テレビドアホンに脆弱性 - 親子機の更新を