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日本年金機構の個人情報漏洩に便乗する「個人情報削除詐欺」へ警戒を

日本年金機構から個人情報約125万件が流出した問題で、加入者の不安につけ込む詐欺の増加が懸念されている。同機構の職員をはじめ、公的機関の関係者を名乗る「なりすまし」に注意が必要だ。

従来より、同機構はもちろん、厚生労働省や同機構の前身である社会保険庁など、公的機関の関係者を装った振り込め詐欺や、電話や訪問により加入者へ近づき、現金を騙し取る詐欺などがたびたび発生している。

今回、大規模な個人情報漏洩が発生し、大きく報道されたことから、同機構へ多数問い合わせが寄せられている。不安に感じる加入者も少なくなく、今後はこうした状況へつけ込む詐欺に警戒する必要がある。

具体的には、同機構などの関係者を名乗って個人情報を聞き出したり、基礎年金番号の変更に金銭が必要などと騙す詐欺などが懸念されており、一部ですでに不審電話が確認されている。

大規模な個人情報漏洩事件の発生後、こうした詐欺は活発化する傾向がある。2014年は、ベネッセコーポレーションにおいて大規模な個人情報漏洩事件が発生したことから、便乗する詐欺が増加した

個人情報が漏洩していないか確認するなどと騙す「個人情報漏洩確認詐欺」や漏洩した個人情報を削除するなどと近づき、金銭を要求する「個人情報削除詐欺」などで、国民生活センターには、718件だった2013年の3倍を大きく上回る2648件の相談が寄せられた。

振り込め詐欺と同様、複数の人物が異なる立場の人間を演じて相手を信じ込ませる「劇場型」の手法を用いるなど、手口も巧妙だ。

なかには、個人情報を削除するために金銭が必要などとして、宅配便で1000万円を送ってしまったケースや、個人情報を教えてしまい、その後電話が急増するなど、60歳以上の高齢者を中心に被害が発生している。

同機構では、今回の個人情報漏洩事件に関して、「電話やメールで連絡したり、金銭を要求することは絶対にない」と説明。不審な電話や訪問があった場合は、ひとりで応じず家族へ相談し、情報をむやみに教えたり、金銭を支払わずに、同機構の相談窓口へ連絡を取るよう呼びかけている。

(Security NEXT - 2015/06/03 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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